転職活動を始めると企業とメールでやり取りをする機会が増えてきます。
30代の転職者は、基本的なビジネスマナーは身についていることが前提だと思われがちですが、案外難しいのがメールのマナー。
「知らず知らずのうちに失礼なやり取りをしていた…」なんてことにならないように気を付けましょう。
今回は、メールでやり取りをする際の注意点や「きちんとしている」と思わせるためのポイントを実例やサンプル付で解説します。
目次
30代後半の転職 メールの返信マナーは減点方式
転職面接で志望動機や自己PRを話すときは、採用担当者の印象に残るように『キラリと光る何か』を伝える必要があります。
【30代の転職を企業目線で考える|キラリと光る受験者とは】で紹介しましたが、企業のニーズを考え、採用担当者の意図をくんで、『自分こそが最適な人物である』ということを表現します。
皆さんは転職の書類選考や面接試験の対策で悩んだ経験、ありませんか?
書類提出の注意点は?
転職面接のポイントは?
採用担当の印象に残るには?
そんな時は、是非とも一度、企業目線で欲しい人材について考えてみてください。[…]
しかし、企業とのメールのやり取りでは、キラリと光る必要はありません。
30代の転職者であれば、「基本的なビジネスマナーは身についている」と思われています。
したがって、メールのマナーは出来ていて当然と思われています。
マナー違反があったときに減点となる、『減点方式』であることを理解しましょう。
30代後半の転職 メールの返信マナー 重要ポイント
企業とメールのやり取りをする時に重要な『考えるべき要素』はどのようなものがあるのでしょうか?
一般的に抑えるべきポイントは以下の通りです。
・メールの時間
・メールの構成
・敬語や言葉遣い
・その他の注意点
以上のポイントをきちんとおさえてやり取りをすることで、「ビジネスマナーのある応募者」という印象を与えることができます。
やり取りの時間
企業の採用担当者は、複数の候補者と同時にやり取りをしています。
そして、面接の日程調整や時間調整を社内のメンバー含めて行っています。
そのため、メールの返信は即時かつ営業時間内が鉄則です。
可能な限り企業の業務時間内でやり取りを完結できるようにしましょう。
メールの構成
メールを構成する要素は、次の8つです。
『件名』、『宛名』、『挨拶』、『本文』、『文末』、『署名』、『フォント』、『サイズ』。
それぞれ注意点がありますので、次の章でポイントをお伝えします。
敬語や言葉遣い
丁寧な言葉遣いを意識しすぎて、不自然な言葉遣いや二重敬語の乱用になってしまうことがあります。
「わかりました」「了解しました」はNG
「よろしかったでしょうか」「~になります」はNG
あげればきりがありませんが、リクナビNEXT【気を付けたい敬語マナー】などで細かく紹介していますので、参考にしてみてください。
その他の注意点
メール全体で「シンプルでシャープ」な印象を与えることが重要です。
思いが溢れすぎて長文になったり、回りくどくならないように気を付けましょう。
また、意外に見落としがちなのが「引用返信」について。
ビジネスでのやり取りでは、簡単に過去のやり取りをさかのぼることができるように、引用返信を使用するのが当たり前となっています。
相手への配慮として、引用返信を使うようにしましょう。
30代後半の転職 メール返信の構成 注意点と実例
メールは、『件名』、『宛名』、『挨拶』、『本文』、『文末』、『署名』、『フォント』、『サイズ』で構成されます。
ここからは、各要素の注意点を説明し、実例をあげてポイントをお伝えしていきます。
件名はシンプルに
企業からのメールに返信する際は、「Re」をそのままつけて返信します。
分かりやすくするために件名を変える方もいますが、過去のやり取りを遡及しにくくなるため、基本的には件名はそのままにしましょう。
また、件名をこちらで設定する時には、「用件・名前」でシンプルに伝えるようにしましょう。
「Re:面接日時に関しまして」【こちらで件名を設定するケース】
「8月11日13時からの面接日程変更のお願い(苗字 名前)」
宛名は省略せずに丁寧に
普段のビジネスメール同様に、文頭には宛名を記載します。
「会社名・部署・役職・名前」をきちんと明記しましょう。
この時、株式会社や有限会社を(株)や(有)のように省略せず、正確に記載するのがマナーです。
採用担当の名前がわからない場合は、「採用御担当者様」と書きます。
挨拶を名前と一緒に記載
基本的に「お世話になっております」で問題ありません。
「お世話になっております。昨日面接をして頂きました、○○と申します」
本文は簡潔に
メールの趣旨によって本文の書き方は変わりますが、伝えたいことを簡潔に記載しましょう。
【サンプル①】
この度は、一次面接のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。
いただいた日程の中から、下記の日程で伺います。
日時/○月○日(○曜)00:00~
【サンプル②】
先日、ご依頼頂きました履歴書と職務経歴書をお送り致します。
恐れ入りますが、添付ファイルをご確認頂けますでしょうか。
文末に感謝の気持ちを添える
ビジネスメールでは自然と使っていると思いますが、最後は忙しい中で読んでもらったことへの感謝が伝わるような言葉で締めましょう。
「お忙しい中、大変恐縮ですが、ご調整いただけますと幸いです。何卒宜しくお願い致します。」
署名は必要情報を見やすく
記載するべき情報は、「名前」、「郵便番号と住所」、「電話番号」、「メールアドレス」です。
現在の会社の名前はいりません。
また、名前が読みにくい・漢字が難しい場合は括弧を使ってフリガナを振るのも問題ありません。
なお、メール本文との区別をつけるため、「===」「ーーー」「***」などの記号で線を入れることをオススメします。
東京 太郎
〒101-1010 東京都新宿区新宿1ー1ー1
TEL 090-1234-5678
tokyo-taro@taro.jp
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フォントはビジネス用を使用
見やすいフォントを選択することも大切なポイントです。
一般的に見やすい文章は、以下のフォントで書かれています。
・メイリオ
・游明朝
・游ゴシック
それぞれのフォントに異なる特徴がありますので、文章を書いてみて全体の印象を見てみるのもいいでしょう。
ただし、フォントについては「自分らしさ」や「カッコいい」などの要素は不要です。
ビジネス文書として、適しているかだけで判断しましょう。
文字サイズは推奨サイズに統一
10.5pt~12ptを選択しましょう。
フォントと同様にビジネス文書としての見やすさとマナーで選択すれば問題ありません。
あまりに小さいと見にくく、またサイズが大きすぎると稚拙な印象を与えてしまいます。
稀に、メール本文で強調したい部分を太字にしたりサイズを大きくして送ってくる方がいますが、転職試験時のやり取りメールとしては不適です。
30代後半の転職 メール返信 実例サンプル紹介
最後にここまでのポイントをおさえて、メールサンプルを紹介します。
是非とも参考にしてください。
実例① 日程調整メールへの返信
人事部グループ長 ▲▲様
(苗字 名前)と申します。
いただいた日程の中から、下記の日程で伺わせていただきます。
日時 ○月○日(○曜)00:00~
東京 太郎
〒101-1010 東京都新宿区新宿1ー1ー1
TEL 090-1234-5678
tokyo-taro@taro.jp
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実例② 面接日程の都合が悪いケース
人事部グループ長 ▲▲様
書類審査通過のご連絡、誠にありがとうございます。
大変嬉しく、是非とも面接にお伺いさせていただければと思います。
誠に勝手なお願いで大変恐縮ではありますが、以下の日程の中で面接日時を再設定して頂くことはできますでしょうか。
・○月○日(○曜)00:00〜00:00
・○月○日(○曜)00:00〜00:00
東京 太郎
〒101-1010 東京都新宿区新宿1ー1ー1
TEL 090-1234-5678
tokyo-taro@taro.jp
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実例③ 書類をメール添付で提出する
人事部グループ長 ▲▲様
先日、面接の機会を頂戴しました(苗字 名前)と申します。
大変恐れ入りますが、添付ファイルをご確認頂けますと幸いです。
東京 太郎
〒101-1010 東京都新宿区新宿1ー1ー1
TEL 090-1234-5678
tokyo-taro@taro.jp
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まとめ:30代後半の転職 メール返信マナー
転職活動中に企業の採用担当者とメールのやり取りをする機会は、非常に多くなります。
基本的なビジネスマナーは身についている30代ですが、きちんと意識してメールを作成しないと重要なポイントを外してしまいます。
予期せぬところで減点されないように、細心の注意でメールを送りましょう。
なお、初めのうちはお作法や言い回しなどの修正をひとりでするのは難しい場合もあります。
そんな時は、転職エージェントに登録することをオススメします。
メールの送り方だけでなく、履歴書や職務経歴書などの作成方法やマナーについても、あわせてアドバイスをくれるでしょう。
また、非公開求人を多数抱え、多くの転職実績に基づいて、その人にオススメの企業を紹介してくれたり、自己分析の手法を解説してくれたりもします。
あなたが転職に悩んだ時に、様々な角度から明確なサポートをしてくれるはずです。
まずは、リクルートエージェントなどの業界大手の転職エージェントで体験してみるのも良いかもしれません。
その他、【転職エージェントを使うメリットとオススメのエージェント】については、こちらの記事も合わせてご覧ください。
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