私は、30代半ばで転職をしました。
そして、前職でも今の企業でも採用担当者として、年間数百人の方とお会いしてきました。
転職をする方の悩みを聞くことも多いのですが、人間関係を理由に転職を検討している方が思った以上に多い印象を受けます。
職場の人間関係に悩み、思うようなパフォーマンスが出せないなかで働くのは非常に不本意なことだと思います。
目次
人間関係を理由に転職する人の割合
厚生労働省による最新の転職者実態調査によると、人間関係を理由に転職をした人の割合は約18%となっています。
転職を成功させた5人に1人が人間関係を理由に転職しているという数字です。
では、人間関係を理由に転職しようと思ったときに、やらなくてはいけないことはどのようなことでしょうか?
転職したいと思ったときに、まず考えてほしいことを紹介します。
人間関係に悩んで転職するときにやるべき事
人間関係は、どこの企業にいても悩む可能性があります。
人間関係を改善したくて、転職しても、転職先でも同じように悩む可能性もあるわけです。
そこで、まずは、今の会社でやれることを考えてみましょう。
誰かに相談する
自分だけで抱え込んでいても、解決はしません。
案外、第三者に打ち明けてみたら、同じ悩みを持っていたなんてこともあります。
もちろん、どんな人間関係で悩んでいるかにもよりますが、信頼できる上司に相談してみたり、同期に打ち明けてみる、あえて他の部署の同僚に相談するなど、誰かに相談してみましょう。
社内ではなく家族や大学時代の友人などでも結構です。
客観的な視点でアドバイスをもらえるかも知れません。
人事部に相談する
パワハラやモラハラ、セクハラなどのように、相手に完全に非がある場合は、きちんと企業として対応してもらうことが望ましいです。
その際は、上司および人事部に相談するようにしましょう。
これらの問題は、組織としても、放っておくことは許されません。
万が一、上司などが意識的に関与しないようにしているならば、監督不行き届きで上司にも問題ありとなります。
あなた一人で悩む問題ではないので、すぐに会社に報告するようにしましょう。
異動を検討する
特定の部署やプロジェクトでの人間関係が悩みの場合は、異動を希望することも考えましょう。
特定の個人と絡みがなくなるだけで、改善されるケースも珍しくありません。
「こちらが異動するのはプライドが許さない…」
「何となく負けた感じがして異動はしたくない…」
という方も、なかにはいます。
ただ、そこにこだわりすぎて最高のパフォーマンスが出せなかったり、心身のバランスが崩れてしまっては意味がありません。
自分がベストの力を出せる環境に身を置くことを最優先に考えましょう。
考えを変える
「価値観は人それぞれ」
「意見や性格が一致しないのは仕方がない」
そんな風に考えましょう。
人間関係で悩む人ほど、真面目な方が多い印象です。
「自分のいけないところは?」
それでもダメなら転職を考える
今の会社でやれることを実践してみても、改善されないこともあるでしょう。
そうなったら、転職をして厄介な人間関係から脱することを検討しましょう。
ただし、転職先でも同じように人間関係で悩まないために、少し注意が必要です。
ここから先は、注意点についてまとめています。
OB/OG訪問で会社の評判をチェック
なるべく、客観性のある人の話を聞いてから企業を選びましょう。
人間関係はホームページなどで確認できません。
実際に働いている人や仕事で関わったことがある人に、事前に会社の評判を確認しておきましょう。
転職エージェントを頼って会社情報を確認
そうは言っても、実際に働く人と繋がるのは至難の業。
そんな時は、転職エージェントを頼りましょう。
転職エージェントは常に企業と情報交換をしているため、企業の採用事情や裏事情に精通しています。
働き方や企業の細かい特徴、そして一般的には見えてこない企業の体質なども把握しているので、気になる点はとことん確認することができます。
なかなか一般的には知り得ない情報も、転職エージェントだからこその強みで教えてもらえることもあるはずです。
【転職エージェントを使うメリットとオススメのエージェント】については、こちらの記事も合わせてご覧ください。
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人間関係だけでなく、他の軸も大切にする
「とにかく今の人間関係から脱却したい…」
そんな思いだけで、転職活動を進めてしまうと、せっかくのあなたの今までのキャリアが無駄になることも。
働き方も改善したい!
ステップアップしたい!
「何でもいいから転職したい…」という気持ちは✖
「とにかく今の環境を変えたくて、なんでもいいので転職したい」というのは危険です。
目的が定まらず、理想の転職を実現できない可能性が高いためです。
さらに、安易に転職をすると『転職癖』がついてしまうことも。
採用担当者にとって、何度も転職を繰り返している人、そしてそのスパンが短い人はリスクに映ります。
冷静に自分の環境や市場価値を見つめ、転職に踏み出すようにしましょう。
まとめ:30代の転職|人間関係に悩んで転職する時に考えるべき事
人間関係で悩み、会社でベストパフォーマンスを発揮できないのは非常につらいことです。
きっと、本人も不本意なことでしょう。
そんな時は、逃げるのも一つの手段です。
しかし、いきなり転職を考えてしまうとそれまでのキャリアを台無しにしてしまうこともあります。
まずは、今の会社でできる改善策を試し、また客観性を持った人に相談してみましょう。
それでも、なかなか現状が改善できない場合は、転職を視野に入れて活動をしてみてください。
同じような悩みを抱えて転職を成功させた人は思った以上に多いものです。
ひとりで抱え込んで悩まずに、まずは踏み出してみましょう。